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較正器具としてのCR

電波反射器・CR

 「だいちの星座」で使用する手作りの電波反射器を製作するにあたり、合成開口レーダの較正を行うために地上に配置するコーナ・リフレクタ(以下、CR)を参考としています。「だいち2号」の較正は一辺が3m程の大型のCRが使用されることがあり、これに能動型のレーダ較正器(以下、ARC)や幾何較正器(以下、GC)を組み合わせる等して人工衛星に搭載されたセンサやその他システムの較正が行われています。大型のCRは北海道苫小牧市に設置されたものを除けば基本的に較正の機会に現地に持ち込まれ組み立てられます。「だいち2号」の較正は2014年の打ち上げ以降、関東一円の他、沖縄から北海道まで各地で実施されており、吉見総合運動公園(埼玉県)等、利便性の高い複数の公園施設等で度々実施されています。「だいち2号」の較正を行う様子を見学した際に取材した写真と合わせ、「だいち2号」の較正器具としてのCRが現場でどのように組み立てられ、使用されているかについてご紹介します。

 CRはトラックで運ばれ、3~4名ほどで組み立てられます。まず人の背丈ほどのポールを2本立てた後にこれらのポールを結ぶように水平に横棒を渡し両端を同じ高さに固定します。この部分は人工衛星に向けて開口部を持ち上げる下駄として機能します。次にCRのすべての面が交わるコーナの頂点と地面が接する部分に台座を配置します。下駄と台座に乗せるようにして平らな大きな三角形の面を取り付け、台座から下駄に渡した横棒に向かって高くなるように固定します。この時、台座から下駄に向かって作られる面の仰角を観測当日のALOS-2の条件に合わせます。CR開口部の方位角についても同様にこの時調整します。底面の固定が終われば、その上に2枚の三角形を取り付けて固定し、CRが完成します。風が吹く日はアンカーなどで固定します。較正に使用されるCRは精密な観測を目的としており歪みも無く頑丈です。

 

取材協力:アンテナ技研株式会社

 

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CRはトラックにて運びこまれます

 

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底面の仰角や方位角を合わせた後、側面の2枚を取り付けます

 

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全ての辺同士をネジで固定します

 

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完成したCR(1辺が3mの三角形型CR)

 

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GCを配置

 

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ARCを配置

 

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CRを配置

 

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もう一台の受信アンテナにて受信した観測用の電波の状況を確認・記録する機材

 

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観測が終了し、地上にて電波を受信した様子が現れたコンピュータ画面